「野球肩」は、多くの野球選手が悩む深刻な問題です。特に、成長期のお子さんや、アマチュアで野球を続ける社会人の方にとって、肩の痛みはプレーを続ける上での大きな障壁となります。
しかし、その痛み、本当に肩だけに原因があるのでしょうか?
Sprout 整骨院には、長年野球肩の痛みに苦しんでいたものの、肩への治療だけでは改善が見られなかった選手が数多く来院されます。そのような選手たちの多くは、実は肩とはまったく違う場所、「首」に痛みの根本原因が隠されているケースが非常に多いのです。
「肩が痛いのに、なぜ首?」そう疑問に思われる方もいるでしょう。この記事では、野球肩の痛みが首からの血流障害によって引き起こされる、意外なメカニズムとその解決策について詳しく解説していきます。
従来の「野球肩」の考え方とその限界
一般的な野球肩の治療では、肩関節や肩甲骨周りの筋肉、腱、靭帯にフォーカスします。例えば、投球時の過剰な負担によるインピンジメント(衝突)症候群、回旋筋腱板(ローテーターカフ)の微細な損傷、上腕二頭筋長頭腱炎など、肩そのものの組織的な問題が原因だと考えられることが多いです。
もちろん、これらの原因は野球肩の診断において非常に重要です。しかし、投球フォームを改善したり、肩周りの筋肉をマッサージしたり、リハビリを続けても痛みが完全に消えない場合、視野を広げて**「野球肩の痛みを引き起こす別の要因」**を探す必要があります。そのカギを握っているのが、まさに「首」なのです。
首が野球肩の痛みを引き起こすメカニズム
なぜ首の状態が、肩の痛みに影響を与えるのでしょうか?そのメカニズムは、主に**「神経」と「血流」**という2つの重要な要素によって説明できます。
1. 神経の圧迫による上肢の機能不全
肩や腕を動かすための重要な神経の束である**「腕神経叢(わんしんけいそう)」**は、首の骨(頚椎)から出ています。この腕神経叢は、投球動作に必要な肩、肘、手首、指のすべての動きをコントロールしています。
しかし、長時間のスマホ操作やデスクワーク、不適切な姿勢などによって首の骨が歪んだり、首や肩周りの筋肉(特に胸鎖乳突筋や斜角筋)が過剰に緊張したりすると、この重要な腕神経叢が圧迫されてしまいます。
神経が圧迫されると、肩や腕への信号伝達がうまくいかなくなり、結果として**「上肢に力が入らない」「思い通りに腕が振れない」**といった症状が現れます。選手本人は「なんか腕が重いな」「今日は調子が出ないな」と感じるかもしれませんが、これは単なる疲労ではなく、神経的な問題が背景にあることが多いのです。
2. 血流障害による筋力の低下と疲労の蓄積
次に、血管の観点から見てみましょう。首周りには、脳から肩・腕へと血液を送る重要な動脈が通っています。この中でも、特に鎖骨の下を通る**「鎖骨下動脈」**は、肩や腕の筋肉に大量の血液と、そこに含まれる酸素や栄養を供給しています。
先ほど述べたように、首や肩甲骨周りの筋肉(僧帽筋や肩甲挙筋など)が慢性的に凝り固まっていると、これらの筋肉が硬くなった血管を圧迫し、血流が悪くなってしまいます。
血流が悪くなると、筋肉は酸素や栄養不足に陥ります。
これは、まるで自動車がガソリン不足でパワーが出ない状態と同じです。十分な血液が供給されない筋肉は、本来のパフォーマンスを発揮することができず、筋力が低下します。さらに、疲労物質である乳酸などを効率的に排出できなくなるため、筋肉が硬くなり、回復が遅れるという悪循環に陥ります。
力が入らない状態での投球が、さらなる痛みを招く
神経の圧迫と血流障害によって、肩や腕に十分な力が入らなくなると、選手は無意識のうちに**「代償動作」**を行うようになります。
つまり、本来なら肩や腕の筋肉でまかなうべき力を、他の部位(例えば腰や足、体幹)で補おうとするのです。しかし、それでも不十分な場合、力が入らない上肢に無理な力を加えて投球を続けることになります。
この「無理」こそが、野球肩の痛みの根本原因です。
筋力が低下した状態で投球を続けると、肩関節の安定性が失われ、腱や靭帯、関節の軟骨に過剰な負担がかかります。その結果、インピンジメントや腱炎、関節唇の損傷など、様々な組織的な問題が発生し、最終的に「野球肩」という診断に繋がってしまうのです。
この悪循環を断ち切るためには、痛みの出ている**「肩」だけでなく、その根本原因である「首」や「姿勢」から見直すこと**が不可欠です。
Sprout 整骨院の根本治療アプローチ
Sprout 整骨院では、野球肩の痛みを「肩だけの問題」とは捉えません。まず、問診と触診、そして丁寧な姿勢分析を通して、痛みの根本原因がどこにあるのかを徹底的に探ります。
1. 姿勢と骨盤の歪みから分析
投球時の姿勢や日常生活での姿勢を詳細にチェックし、猫背やストレートネック、骨盤の歪みなど、首や肩に負担をかけている要因を特定します。
2. 首・肩・肩甲骨周りの手技療法
硬くなった首や肩周りの筋肉を丁寧にほぐし、圧迫された神経や血管の通り道を確保します。特に、投球に必要な肩甲骨の動きをスムーズにするための施術に力を入れています。
3. 骨格の調整
必要に応じて、猫背やストレートネックの原因となっている頚椎(首の骨)や胸椎(背骨)の歪みを優しい手技で調整し、正しいアライメント(骨格配列)を取り戻します。これにより、神経や血管への負担を根本から軽減します。
4. 再発予防のための身体づくり
痛みが取れた後も、再び同じ問題を繰り返さないよう、一人ひとりの身体の状態に合わせた筋力トレーニングや、可動域を確保するための適切なケアを指導します。特に、正しい投球フォームを支えるための体幹や下半身の強化も重要視しています。
最後に
もし、あなたが、またはあなたのお子さんが、野球肩の痛みに長年悩まされているのであれば、一度、Sprout 整骨院にご相談ください。
「肩の痛みが取れない」と諦める前に、その痛みが「首」からのSOSサインではないか、一緒に根本原因を探してみませんか?
私たちは、表面的な痛みだけを追いかけるのではなく、選手一人ひとりの身体と真摯に向き合い、根本からの改善を目指します。そして、痛みのない状態で、思い切り野球を楽しめるよう、全力でサポートさせていただきます。
野球肩の痛みから解放され、最高のパフォーマンスを発揮できる身体を取り戻すために、ぜひ一度当院までお越しください。
院情報
Sprout整骨院
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9丁目19-4 P’sスクエア常盤2F
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