【股関節痛と臀筋の関連について】
股関節の痛みと、お尻の筋肉(臀筋)がうまく使えないことには、非常に深い関連があります。特に、中殿筋(ちゅうでんきん)というお尻の横にある筋肉が機能不全に陥ると、股関節の痛みを引き起こす大きな原因となります。
臀筋(特に中殿筋)の重要な役割
臀筋は、お尻の大部分を占める大殿筋(だいでんきん)、その奥にある中殿筋、さらに奥の小殿筋(しょうでんきん)に分けられます。これらの筋肉は、股関節を動かすだけでなく、体を安定させるために非常に重要な役割を担っています。
特に中殿筋は、片足で立った時や歩いている時に、骨盤が左右に傾かないように水平に保つ役割を持っています。この働きは、歩行やバランスを保つ上で欠かせません。
臀筋が使えないと、なぜ股関節が痛くなるのか?
中殿筋をはじめとする臀筋が、何らかの原因でうまく機能しなくなると、以下のような悪循環が生まれて股関節の痛みにつながります。
- 骨盤の不安定化:
- 片足で立った時や歩行時に中殿筋が働かないと、体重を支える側の骨盤が不安定になり、反対側に大きく傾いてしまいます。
- この不安定さを補うために、体が不自然なバランスを取ろうとし、股関節に過剰な負担がかかります。
- 他の筋肉への負担の増加:
- 本来中殿筋が担うべき役割を、周囲の筋肉が代償しようとします。例えば、太ももの外側にある大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)という筋肉が過剰に働くようになります。
- この筋肉が硬くなると、股関節の外側に痛み(大転子部痛)を引き起こしたり、股関節の動きを制限したりする原因となります。
- 歩行の不安定化と痛みの悪化:
- 臀筋の機能不全によって、歩行が不安定になり、左右に体が揺れるような歩き方(トレンデレンブルグ歩行)になります。
- このような不自然な歩き方は、股関節への衝撃をうまく吸収できなくなり、関節に炎症や微細な損傷を引き起こし、痛みを悪化させます。
- 股関節への直接的なストレス:
- 中殿筋や小殿筋は、股関節の関節包(関節を包む袋)にも付着しています。これらの筋肉が緊張したり、機能不全に陥ったりすると、関節包を不自然に引っ張り、股関節の痛みを引き起こすことがあります。
臀筋が使えなくなる原因
臀筋が使えなくなる(機能不全に陥る)原因には、以下のようなものが考えられます。
- 長時間の座りっぱなし: 現代のデスクワークなどでは、臀筋がほとんど使われないため、筋力が低下しやすいです。
- 悪い姿勢: 猫背や反り腰などの不良姿勢は、骨盤を不自然な位置に保ち、臀筋が働きにくい状態を作り出します。
- 運動不足: そもそも運動量が少ないと、臀筋をはじめとする全身の筋肉が衰えていきます。
- 痛みをかばう歩き方: 股関節に痛みがあると、無意識に痛みを避けるような歩き方になります。このかばう動作が、さらに臀筋の機能不全を招く悪循環に陥ることがあります。
予防のポイント
股関節痛の治療や予防には、単に痛い部分をマッサージしたり温めたりするだけでなく、臀筋を正しく使えるようにすることが重要です。
- 臀筋の強化:横向きに寝て足を上げる「サイドライイング・ヒップアブダクション」や、お尻を持ち上げる「ヒップリフト」などの簡単なエクササイズから始めましょう。
- 股関節の柔軟性: 股関節の動きが制限されていると、臀筋も働きにくくなります。
- 姿勢の改善: 普段から良い姿勢を意識し、長時間の同じ姿勢を避け、こまめに体を動かす習慣をつけましょう。
今回は中臀筋に絞ってお話をしましたが、中臀筋だけではなく、他の臀筋がうまく使えなくなって、股関節痛の原因になっていることもあります。気になる方は、ぜひ1度ご相談いただければと思います!
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