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まず、内外側側副靱帯(MCL/LCL)損傷の手術を行うかどうかの基準は、損傷の程度(グレード)と合併損傷の有無、そして膝関節の不安定性のレベルによって総合的に判断されます。

一般的に、側副靱帯の単独損傷(MCLまたはLCLのみの損傷で、他の主要な靱帯や半月板に大きな損傷がない場合)は、ほとんどが手術をしない保存療法が選択されます。

手術が検討される主な基準は以下の通りです。

内外側側副靱帯(MCL/LCL)損傷の手術を行うかどうかの基準

1.損傷の重症度(グレード分類)に基づく手術基準

側副靱帯の損傷は、その程度によってI度(軽度)からIII度(重度)に分類されます。

I度:靭帯の微小な線維の損傷(捻挫)。不安定性なし。

【治療】保存療法(安静、アイシング、サポーターなど)

II度:靭帯の部分断裂。軽度~中等度の不安定性。

【検査】膝を30度曲げた状態でのテストで不安定性があるが、膝を伸ばした状態では不安定性がない。

【治療】保存療法(装具固定、リハビリ)が一般的。

III度:靭帯の完全断裂。重度の不安定性。

【検査】膝を30度曲げた状態と、膝を伸ばした状態(0度)の両方で不安定性がある。

【治療】手術的治療が強く考慮される(特にLCL損傷)。

 

※グレードIII損傷が手術の主な適応

特に内側側副靱帯(MCL)の損傷は、グレードIIIであっても単独損傷であれば保存療法が試みられますが、外側側副靱帯(LCL)のグレードIII損傷は、複合的な不安定性を生じやすいため、より積極的に手術が検討されます。

 

2.合併損傷の有無に基づく手術基準

側副靱帯損傷が、他の重要な組織の損傷を伴っている場合は、不安定性が増大し、手術の必要性が高まります。

複合靭帯損傷

側副靱帯(MCLまたはLCL)の完全断裂に加えて、前十字靱帯(ACL)や後十字靱帯(PCL)の損傷を合併している場合、膝全体の不安定性が極めて高くなるため、靱帯再建術(手術)が必須となります。

半月板損傷

膝のクッションである半月板損傷、特に半月板がめくれて関節に引っかかり、膝の曲げ伸ばしを妨げる場合(ロッキング)や、縫合が必要な損傷を合併している場合、靭帯損傷と同時に手術が行われることが一般的です。

 

3.その他の考慮事項

  • 不安定性の永続化: 保存療法を一定期間(例:4~6週間)行っても、不安定性が残存し、スポーツ活動や日常生活に支障をきたす場合。
  • 骨化・石灰化の発生: 靱帯の付着部周辺に骨が形成されるシュティダ(Stieda)病変が生じ、痛みが改善しない場合、骨化した部分の切除を含めた手術が考慮されることがあります。
  • スポーツレベル: プロやハイレベルな競技復帰を目指す場合、不安定性のわずかな残存もパフォーマンスに影響するため、早期の安定化を目指して手術が選択されることがあります。

側副靱帯損傷の治療方針は、これらの基準を総合的に判断して、医師と患者が相談の上で決定されます。

内外側側副靱帯(MCL/LCL)損傷を保存療法で治療する場合のリハビリ期間は、損傷の程度(グレード)によって大きく異なりますが、一般的には4週間から数ヶ月が目安となります。

損傷が治癒し、膝の安定性が回復し、競技復帰を目指すまでの具体的な期間は以下の通りです。

 

基本的な保存療法におけるリハビリ期間の目安

側副靱帯損傷は、手術をせずに治すことができる靭帯であり、固定と適切なリハビリテーションが鍵となります。

I度:[固定期間]数日~1週間程度の安静・装具、[競技復帰] 24週間

II度:[固定期間] 3~4週間の装具固定(可動域制限付き)、[競技復帰] 4週間~2ヶ月

III度:[固定期間] 4~6週間以上の装具固定(より強固な固定)、[競技復帰] 2ヶ月~3ヶ月以上

 

治療のステップと期間

リハビリテーションは、段階的に進められ、次のステップを目標とします。

1.急性期(初期):痛みと炎症のコントロール

  • 期間:受傷直後~約1週間
  • 内容:安静(RICE処置)、固定(ギプスシャーレや装具)、松葉杖の使用。この期間に腫れや痛みを抑えます。

2.固定期/早期リハビリ期:可動域と筋力の維持

  • 期間:損傷のグレードにより1週間~6週間
  • 内容:固定装具を装着したまま、膝以外の関節(股関節、足首)の運動や、固定している膝周りの等尺性運動(力を入れるだけの運動)で筋力の低下を防ぎます。

3.機能回復期:可動域・筋力の本格回復

  • 期間:固定解除後~約2ヶ月
  • 内容:装具を外し、**膝の曲げ伸ばし(可動域訓練)**を徐々に行います。同時に、大腿四頭筋やハムストリングス、股関節周囲筋の本格的な筋力トレーニングを開始し、膝の安定性を高めます。

4.競技復帰準備期:動作訓練と耐久性の向上

  • 期間:2ヶ月以降
  • 内容:ランニング、ジャンプ、方向転換など、スポーツ特有の動作を段階的に再開し、患部の負荷耐性を確認・向上させます。

5.完全復帰

  • 目標とする筋力や安定性が回復し、スポーツ動作に不安がないことを確認できたら、完全復帰となります。

 

期間を左右する重要な要素

保存療法によるリハビリ期間は、個々の状態によって大きく変動します。

  • 合併損傷の有無: ACLやPCL、半月板などの損傷を合併している場合は、そちらの治療も必要となるため、期間は数ヶ月以上に及びます。
  • リハビリの遵守状況: 医師や理学療法士の指示に従い、負荷をかけすぎず、かつ適切な頻度でリハビリを継続することが早期回復に最も重要です。自己判断による無理な運動は、再断裂や再負傷につながります。
  • スポーツのレベルと種類: 激しい接触や不安定な動作が多いスポーツ(例:サッカー、バスケットボール)への復帰は、十分な安定性が求められるため、復帰までの期間が長くなる傾向があります。

 

内側・外側側副靱帯(MCL/LCL)損傷から復帰した後も、サポーターや装具を長期間使用し続けることは、主に機能的な依存、筋力・感覚の低下、そして血行不良という複数のデメリットをもたらします。

 

復帰後のサポーター長期使用がもたらすデメリット ⚠️

復帰後にサポーターをしながら復帰することはよくあることだと思いますが、長期間使用するとデメリットもあります。そのデメリットを3つ紹介します。

1.筋力低下と身体機能への依存

サポーターによる外部からの支持に頼ることで、本来、膝の安定化を担う筋肉が弱まります。

  • 周囲筋群の活動抑制: サポーターが固定・支持の役割を代行することで、大腿四頭筋、ハムストリングス、股関節周囲筋といった、膝の安定に不可欠な筋肉がサボりがちになり、活動量が減ります。
  • 廃用性萎縮の進行: この状態が続くと、筋肉が痩せ細る廃用性萎縮が進行します。サポーターを外すと、筋力低下によって膝がより不安定になり、再損傷のリスクが大幅に高まります。
  • 心理的依存: 「サポーターがないと不安」「膝が壊れる」といった心理的な依存が形成され、リハビリで十分回復しても、自力での運動に踏み出せなくなります。

2.固有受容感覚の鈍化と反射の遅延

  • 感覚の鈍化: サポーターの圧迫や外部からの固定は、関節の位置や動きを感知する固有受容感覚(身体のセンサー機能)を鈍らせます。
  • 反射機能の低下: この感覚が鈍ると、スポーツ中の予期せぬ体勢変化や着地時に、関節を守るための筋肉の反射的な収縮が遅れます。この反応の遅延は、靱帯の再損傷や新たな捻挫を引き起こすリスクを高めます。

3.血行不良(循環障害)と治癒環境の悪化

サポーターの締め付けによって、膝周辺の血流が妨げられる可能性があります。

  • 循環障害: 特に固定力の強い装具やサイズの合わないサポーターを長時間、日常的に装着し続けると、膝周りの血管が圧迫され、血流が悪化(循環障害)します。
  • 組織の代謝低下: 血行が悪くなると、筋肉や関節周辺組織への酸素や栄養の供給が滞り、同時に老廃物の排出も遅れます。これにより、膝周辺組織の代謝機能が低下し、軽微な疲労や炎症からの回復が遅れる原因となります。
  • 皮膚トラブル: 血行不良に加え、サポーター内部の蒸れによって、かぶれ、皮膚炎、湿疹などの皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。

 

正しい復帰後のサポーター使用法

サポーターは、治療やリハビリの成果を最大限に引き出した上で、卒業を目指すべき補助ツールです。

  • 使用は、競技復帰直後の不安な一時的な期間、または接触や過度な負荷が避けられない試合中など、限定的な場面に留めるべきです。
  • 長時間の装着や、安静時の使用は避け、リハビリと筋力トレーニングによって自力での安定性を確保することが、真の完全復帰となります。

 

当院では内外側側副靭帯損傷であっても、早期復帰を目指して治療をしております。保存療法と判断された内外側側副靱帯損傷で、病院でかかるリハビリ期間では大会・試合に間に合わない、復帰したがなかなか痛みがなくならない、などありましたら1度ご相談いただければと思います!

復帰後に痛みが取れず、長期間のサポーターに頼ったプレーなどをしていると、他の部位への影響があり、膝の痛みも取れていないので、逆足の痛みが出てしまったりします。

痛みをそのままにせず、ぜひご相談いただければと思います。

 

院情報

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