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〜筋力低下と血行不良が招く悪循環〜

腰痛は国民病とも言えるほど多くの方が悩まされる症状であり、その痛みを一時的に和らげるために「コルセット」は広く用いられています。急性期や特定の動作における痛みの軽減、あるいは脊椎の不安定性に対するサポートとして、コルセットが果たす役割は重要です。しかし、その効果の裏側には、長期使用によって身体に様々な悪影響をもたらす「両刃の剣」としての側面があることを理解しておく必要があります。

特に、ご指摘の通り「圧迫による循環の悪化」と「筋肉の低下」は、コルセットを安易に、あるいは漫然と使用し続けることで生じる重大なデメリットです。本稿では、この二大弊害に焦点を当て、長期的な腰痛対策においてコルセットの利用が招きかねない悪循環について、具体的なメカニズムとともに深く掘り下げていきます。

 

1章:コルセットが招く「筋力低下」のメカニズムと悪循環

1.1. 代償作用による体幹筋のサボタージュ

人間の体幹、特に腰部を支えるのは、腹筋群(腹横筋、腹斜筋など)や背筋群(脊柱起立筋、多裂筋など)といった「インナーマッスル」を含む天然のコルセットとも言える筋肉群です。これらの筋肉が適切に働くことで、姿勢を保持し、動作時の腰椎への負担を分散・吸収しています。

しかし、コルセットを装着すると、その硬い素材と締め付けによる外部からの固定力が、この天然のコルセットの役割の一部を代行してしまいます。筋肉は「使われない機能は衰える」という原則に従い、外部からのサポートに頼ることで、本来の働きをサボタージュし始めます。日常的に100%の力で働いていた筋肉が、コルセット装着時には70%以下の力しか発揮しなくて済むようになると、その余剰分は徐々に萎縮(いしゅく)していきます。

1.2. 筋力低下が招く依存性と再発リスクの増大

長期間にわたって体幹筋の働きが低下すると、コルセットを外した際に、腰部を安定させる力が不足した状態となります。これにより、今まで感じていなかった不安定感や、腰痛の再発、悪化を経験しやすくなります。

この状態で再び腰痛が発生すると、「コルセットがないと不安だ」「コルセットがないと動けない」という心理的な依存と、物理的な筋力不足が相まって、さらにコルセットに頼るという悪循環に陥ります。結果として、腰痛の根本的な原因である筋力不足が解消されることなく、痛みの慢性化や再発リスクを増大させることになるのです。

1.3. 姿勢の変化と他部位への負担転嫁

体幹の筋力が低下すると、腰椎を適切なアライメント(配列)に保つ力が弱くなります。コルセット装着中はその固定力で姿勢が保たれるかもしれませんが、非装着時には猫背や反り腰といった不適切な姿勢になりやすくなります。

また、コルセットによる強い固定は、腰椎の動きを過度に制限します。これにより、腰本来の柔軟性が失われるだけでなく、動作時のエネルギーが腰以外の部位、特に膝や股関節、肩といった関節に過度に転嫁され、それらの部位に新たな痛みや障害を引き起こすリスクも指摘されています。

 

2章:圧迫による「循環の悪化」とそれに伴う弊害

コルセットの装着は、腰部を安定させるためにある程度の「圧迫」を伴いますが、この物理的な締め付けが、体内の様々なシステム、特に血流と内臓機能に悪影響を及ぼします。

2.1. 血行不良による冷え性と代謝の低下

コルセットの強い締め付けは、装着部位周辺の血管を圧迫し、血液の流れ、すなわち血行を不良にします。血液は酸素や栄養素を運び、老廃物を回収する役割を担っているため、血行が悪化すると、腰部周囲の組織への酸素・栄養供給が滞り、代謝が低下します。

特に、腰痛の患部では炎症や損傷の治癒に必要な物質の供給が遅れ、痛みの長期化を招きかねません。さらに、血行不良は冷え性を引き起こす原因ともなります。筋肉は熱を産生する重要な組織ですが、コルセットによる血行不良と筋力低下のダブルパンチで熱産生能力が落ち、基礎体温の低下や、腰部の筋肉の緊張を招き、結果として腰痛を悪化させる一因となるのです。

2.2. 内臓への圧迫と呼吸機能の制限

コルセットの圧迫は、皮膚や筋肉だけでなく、その奥にある内臓にもストレスを与えます。強く締め付けすぎたり、長時間にわたって使用したりすると、腹腔内の臓器(特に肝臓など)が圧迫され、機能低下や委縮を引き起こす可能性が指摘されており、中には「コルセット肝」という言葉まで存在します。

また、コルセットが胸郭の下部まで覆う場合、呼吸運動の制限にもつながります。コルセットが肋骨や横隔膜の動きを妨げることで、呼吸が浅くなり、体全体の酸素供給量が低下し、疲労感や集中力の低下、自律神経系の乱れなどを引き起こす可能性も懸念されています。

2.3. 皮膚トラブルと物理的な問題

長時間の圧迫は、皮膚に接触する部分に摩擦や蒸れを引き起こし、皮膚炎、かぶれ、褥瘡(じょくそう)といった皮膚トラブルの原因となります。また、皮膚の下の組織との癒着(ゆちゃく)に伴う滑走性の低下が生じることもあり、これもまた不快感や動作時の制限につながります。

 

3章:賢明なコルセット利用と脱却への道

コルセットは、急性期の激しい痛みがある場合や、不安定性の高い病態において、一時的なサポートとしては非常に有用です。しかし、上記のデメリットを回避し、腰痛の根本的な改善を目指すためには、以下の点に留意し、賢明に利用することが不可欠です。

  1. 短期間・限定的な使用の徹底:コルセットは痛みが最も強い時期や、重い物を持つなど特に腰に負担がかかる活動時のみに限定し、症状が改善したら徐々に装着時間を減らすべきです。就寝時の装着は、血行不良や皮膚トラブルのリスクが高まるため、基本的に避けるべきです。
  2. 筋力強化とリハビリの並行:コルセットに頼る時間を減らすと同時に、体幹の安定化に不可欠な腹筋、背筋(特にインナーマッスル)を強化する運動や、柔軟性を高めるストレッチなどのリハビリテーションを積極的に行うことが、腰痛からの脱却に最も重要です。
  3. 専門家への相談:コルセットの使用方法、期間、そして外すタイミングについては、必ず医師や理学療法士などの専門家の指導を仰ぐべきです。自己判断による長期的な使用は、デメリットを増幅させる危険性があるため厳に慎むべきです。

コルセットは「治療補助具」であって、「治療そのもの」ではありません。その利点を最大限に活かし、欠点を最小限に抑えるためには、一時的な緩和に満足せず、筋力という「天然のコルセット」を再建し、腰痛に打ち勝つ体づくりを目指すことが、長期的な健康とQOL(生活の質)の向上に繋がる唯一の道と言えるでしょう。

 

当院ではコルセットなしでも生活できるように腰痛の施術や呼吸の指導を行っております。腰痛でお困りの方は、ぜひ1度当院にご相談いただければと思います。

 

院情報

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