・年齢、性別:60代 女性
・ご相談内容:坐骨神経痛 歩行時に臀部から膝裏まで痛みがあり、毎日の日課だったウォーキングができない。椅子から立ち上がる際にも激痛が走る。整形外科にて坐骨神経痛と診断後、痛み止めを処方される。YouTube等を参考にストレッチを行うが改善が見られず、服薬することにも抵抗があり当院に来院。
・カウンセリング、検査:下部腰椎の歪み、右仙腸関節の可動性の低下。梨状筋の緊張から坐骨神経の圧迫を推測。さらに重心バランスが顕著に崩れ、負担がかかりやすい身体の状態での反復のウォーキングにより今回の症状が現れたと考える。
初診時には、重心バランスを整えるために全身を調整し、その後は臀部の筋肉の緊張を緩和させる調整で治療は終了。治療後には重心バランスは整った状態であった。
緊張状態の筋肉に対して静的なストレッチは逆効果であることを伝え、自宅では15分ほど入浴してもらうこと、下肢が浮腫みやすいとの主訴もあったので、水を積極的に摂取してもらうことを伝えて初回は終了。
○4診目(初診から3週目) 日常的な歩行で痛みの度合いが変化。以前から歩行中に痛みで立ち止まることがあったが、休まずに歩ける距離が長くなった。重心バランスも初診時より改善が見られたが、未だ臀部の筋肉の緊張、下部腰椎の歪み、左股関節の可動域の低下が見られ、引き続き臀部の筋肉を調整し、腰椎に対して重点的にアプローチする治療を継続。
○7診目(初診から8週目)椅子から立ち上がる時の激痛が改善。バランスの改善も大きく見られた。梨状筋の緊張は、左に比べ右は改善傾向であったが、左梨状筋の緊張を調整する必要があり、左臀部を中心とした治療を継続。(7診目までは1週に1度の通院。8診目以降は2週に1度程度の通院に変更。)
○9診目(初診から12週目)痛みの度合いが減少、痛みが長引かなくなり身体も楽に。
日課だった昼休み中のウォーキングも再開。全体的な重心バランスも大きな崩れがなく良好。左臀部の緊張も緩和傾向にあり、患者本人も身体の大きな変化を実感。
引き続き身体全身のバランスを整えながら、治療を継続。
○11診目(初診から16週目)坐骨神経痛を日常的に感じることがほぼ無くなった。梨状筋の緊張も初期と比較してもかなり緩和された印象。日常的な動きも不自由がなく、患者自身も満足している。
痛みが改善され本人の希望により治療を終了。