スポーツ中に膝をひねったり、ぶつけたりした経験はありませんか?その時、「膝がガクッとなった」「嫌な音がした」と感じたなら、それは膝の重要な靭帯である「十字靭帯」を損傷したサインかもしれません。
膝関節の内部には、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)をがっちりとつなぎ、主に前後方向の安定性を保つための「前十字靭帯」と「後十字靭帯」という二本の靭帯が、その名の通り十字に交差しています。これらの靭帯が損傷すると、膝の安定性が著しく損なわれ、日常生活やスポーツに深刻な支障が出ることがあります。
今回は、それぞれの靭帯損傷がどのような症状を引き起こすのか、そしてもし放置してしまった場合に何が起こりうるのかを詳しく解説していきます。もしすでに整形外科で十字靭帯損傷と診断され、できるだけ早く日常生活や仕事に復帰したいと考えているなら、ぜひこの記事を読み進めてください。
前十字靭帯損傷の主な症状:スポーツでよくある「膝が抜ける」感覚
前十字靭帯は、膝が前方へずれるのを防ぎ、膝の回旋(ひねり)を安定させる非常に重要な役割を担っています。この靭帯の損傷は、スポーツ活動中に最も多く発生します。
- 受傷時の「ブチッ」という音や感覚: 損傷した瞬間に、膝の中で何かが切れるような「ブチッ」という音を聞いたり、膝の中で何かが外れるような感覚を覚えたりすることがあります。これは、靭帯が断裂した際に生じる典型的なサインです。
- 激しい痛みと急速な腫れ: 受傷直後から強い痛みが生じ、数時間以内には膝が大きく腫れ上がってきます。これは、靭帯が損傷した際に起こる出血が関節の袋の中に溜まるためです(関節内血腫)。腫れがひどいと、膝を曲げ伸ばしするのが困難になります。
- 膝の不安定感(「膝が抜ける」感覚、Giving Way): 最も特徴的で、日常生活やスポーツ活動に支障をきたす症状です。特に、以下のような状況で顕著になります。
- 急な方向転換や切り返し: サッカーやバスケットボールなどで、走っている途中に急に方向を変えようとすると、膝がガクッと内側や外側に抜けたり、不安定になったりする感覚があります。
- ジャンプの着地: ジャンプして着地した際に、膝が不安定になり、力を入れられない感じがします。
- 階段の下り: 特に階段を下りる時に、膝が不安定でグラつく感じがすることがあります。
- 平地での歩行でも: 損傷が重度の場合や、長期化すると、平らな場所を歩くだけでも膝が抜けるような感覚に襲われることがあります。
- 膝を完全に伸ばせない、曲げられない: 痛みや腫れ、不安定感のために、膝の曲げ伸ばしがしにくくなることがあります。特に、膝を完全に伸ばしきれない「最終伸展制限」が見られることもあります。
どんな時に起こりやすい?
サッカー、バスケットボール、スキー、バレーボールなど、急なストップ&ゴー、方向転換、ジャンプの着地、あるいは相手との接触が伴うスポーツで、膝をひねったり、膝が内側に入りながら体重がかかるような動作で損傷しやすいです。
後十字靭帯損傷の主な症状:比較的気づかれにくい痛み?
後十字靭帯は、膝が後方へずれるのを防ぐ役割をしています。前十字靭帯に比べると損傷する頻度は低いですが、強い外力によって起こります。
- 受傷時の痛み: 前十字靭帯損傷に比べると、受傷直後の痛みや腫れが比較的軽いことが多いです。そのため、損傷直後に「大したことない」と感じてしまい、見過ごされてしまうケースもあります。しかし、全く痛くないわけではありません。
- 膝の不安定感: 主に膝が後方へずれるような感覚があります。特に、以下のような状況で不安定さを感じることがあります。
- 階段の下り: 膝を曲げた状態で体重がかかる階段の下りや、坂道を下る際に、膝が後方にガクッと落ちるような不安定さを感じることがあります。
- しゃがみ込みや正座: 膝を深く曲げる動作で、膝が不安定に感じられることがあります。
- 踏み込み動作: 特に、片足で踏み込んだり、急に止まったりする際に、膝が後方に逃げるような感覚を覚えることがあります。
- 膝の曲げ伸ばしの制限: 痛みや関節内の腫れ、不安定感から、膝を完全に曲げたり伸ばしたりすることが難しくなる場合があります。
- 膝裏のだるさ: 膝の裏側(特に膝の奥深く)に慢性的なだるさや重い痛みを感じることがあります。
どんな時に起こりやすい?
自動車の交通事故でダッシュボードに膝を強くぶつける(ダッシュボード損傷)、ラグビーやアメフトなどで膝を直接後方から強打されるなど、脛の骨が太ももの骨に対して後方に押し付けられるような強い衝撃によって損傷することが多いです。
これらの靭帯損傷を放置するとどうなる?
十字靭帯の損傷を放置し、膝の不安定な状態が続くことは、膝関節全体にとって非常に大きなリスクとなります。
- 半月板損傷の併発: 膝が不安定なまま活動を続けると、関節のクッションである半月板に異常な負荷がかかり、損傷を引き起こしやすくなります。半月板を損傷すると、膝の痛みや引っかかり感、そして「ロッキング」(膝が急に動かせなくなる状態)といった症状が出現し、さらに膝の機能が低下します。
- 軟骨の摩耗と変形性膝関節症への進行: 膝の不安定性が続くと、関節軟骨に偏った力がかかり、軟骨がすり減りやすくなります。これにより、将来的に変形性膝関節症へと進行し、慢性的な痛みや関節の変形を招く可能性が非常に高まります。一度すり減った軟骨は自然には元に戻りません。
- スポーツ活動の制限とパフォーマンス低下: 膝の不安定感や痛みがあるため、以前のように思い切りスポーツができなくなります。パフォーマンスが低下するだけでなく、恐怖感から思い切ったプレーができなくなり、最終的にはスポーツ自体を諦めざるを得ない状況に追い込まれることもあります。
- 日常生活への支障: 重度になると、階段の昇り降り、歩行、立ち座りといった日常生活の基本的な動作にも支障をきたし、生活の質が著しく低下してしまいます。
整形外科で診断された方へ:早く日常生活に戻るための当院のアプローチ
もし、スポーツ中や日常生活で膝に強い衝撃やひねりが加わり、上記のような症状に心当たりがある場合は、決して自己判断せず、**まずは整形外科を受診し、正確な診断を受けてください。**十字靭帯損傷の確定診断には、MRI検査が非常に有効です。
そして、すでに整形外科で十字靭帯損傷と診断され、手術や保存療法が決定した方で、「できるだけ早く日常生活に戻りたい」「仕事に早く復帰したい」と強く願っているなら、ぜひ一度当院にご相談ください。
当院では、徒手検査(触診や特殊なテスト)を通じて、膝の不安定性の有無や痛みの原因を詳しく確認し、損傷の可能性を判断します。画像検査機器はありませんが、これまでの経験と丁寧な診察で、あなたの膝の状態をできる限り正確に評価します。
整形外科での治療と並行して、当院では以下の点に重点を置き、あなたの回復を全力でサポートします。
- 適切なアプローチ: 靭帯損傷後の適切な施術は、機能回復に不可欠です。膝の可動域の改善、炎症の管理、そして何より膝を安定させるための筋力強化(特に太ももやお尻、体幹の筋肉)に早期から取り組みます。
- 痛みに合わせた個別プログラム: あなたの現在の痛みの状態や、日常生活での困りごとに合わせて、無理なく、しかし着実に効果が得られるようなオーダーメイドのプログラムを提供します。
- 身体全体のバランス調整: 膝だけでなく、股関節や足首、そして姿勢や歩き方など、身体全体のバランスを総合的に評価し、膝への負担を減らすための身体の使い方を指導します。これにより、痛みの再発予防にも繋がります。
- 日常生活動作の指導: 仕事や家事など、日常生活で膝に負担をかけないための具体的な動作指導を行い、スムーズな社会復帰をサポートします。
早期に適切な施術を行うことが、膝の機能を回復させ、活動的な生活への復帰、そして将来的な膝の健康を守るための最も重要なステップです。**整形外科での診断後、早く元の生活に戻りたいと願うあなたを、当院は全力でサポートします。**あなたの膝のサインを見逃さず、ぜひ一度ご相談ください。
院情報
Sprout整骨院
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9丁目19-4 P’sスクエア常盤2F
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