ランニングは健康維持やストレス解消に最適なスポーツですが、「走ると膝が痛い…」と感じて、せっかくのランニングを楽しめなくなってしまう方も少なくありません。特に膝の外側に痛みを感じる場合、それはもしかしたら「ランナー膝」かもしれません。
ランナー膝は、正式には「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」と呼ばれる、ランナーに非常に多い膝の故障です。このブログでは、ランナー膝がどんな症状を引き起こすのか、なぜ起こるのか、そしてどうすれば改善できるのかを、わかりやすく解説していきます。
「ランナー膝」ってどんな症状?
ランナー膝の主な症状は、膝の外側、特に太ももの外側から膝にかけての痛みです。最初は走り始めや走り終わりに少し感じる程度かもしれませんが、進行すると、走っている最中も痛みが続き、最終的には日常生活にも支障をきたすほどになることがあります。
こんな症状に心当たりはありませんか?
- 膝の外側が痛い: 特に膝の皿の少し上から外側にかけての痛み。
- 走り始めは大丈夫だけど、だんだん痛くなる: 特に同じペースで走り続けると痛みが増す。
- 走り終わりに強い痛みを感じる: クールダウン中や、シャワーを浴びている時など。
- 階段の上り下りで膝の外側が痛む: 特に下りで痛みが強くなる傾向があります。
- 押すと痛い場所がある: 膝の外側の骨の出っ張り(大腿骨外側上顆)の少し上を押すと強い痛みがある。
- 膝を曲げ伸ばしする時に痛む: 特に膝を伸ばしきった時や、30度くらい曲げた時に痛みが強くなることがあります。
- 「カクカク」「ゴリゴリ」といった感覚がある: 膝の動きに伴って音がしたり、引っかかりを感じたりすることもあります。
これらの症状が一つでも当てはまるなら、ランナー膝の可能性が高いです。
なぜ「ランナー膝」になってしまうの?主な原因を解説
ランナー膝は、膝の外側にある「腸脛靭帯」という太い腱が、膝の骨(大腿骨)とこすれることで炎症を起こし、痛みが生じる病気です。この腸脛靭帯は、お尻から太ももの外側を通り、膝の外側に付着しています。ランニング中に膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで、この靭帯と骨が摩擦し、炎症が起こってしまうのです。
では、具体的にどんなことが原因で摩擦が起きやすくなるのでしょうか?
- オーバーユース(使いすぎ)
最も一般的な原因です。急に走行距離を増やしたり、練習頻度を上げたりすると、腸脛靭帯にかかる負担が増大し、炎症を起こしやすくなります。特に、これまであまり運動していなかった人が急にランニングを始めたり、大会前に無理な練習をしたりするケースで多く見られます。
- ウォーミングアップ・クールダウン不足
運動前の十分なウォーミングアップや、運動後のクールダウンを怠ると、筋肉や靭帯が硬い状態で負荷がかかったり、疲労が蓄積しやすくなったりします。これにより、腸脛靭帯への負担が増し、炎症につながることがあります。
- フォームの問題
ランニングフォームに問題があると、特定の部位に負担が集中しやすくなります。
- 着地の衝撃が大きい: 特にヒールストライク(かかとから強く着地する)の場合、膝への負担が大きくなります。
- O脚気味: O脚の人は、膝の外側に常に負担がかかりやすいため、腸脛靭帯がこすれやすくなります。
- 骨盤の傾きや左右差: 骨盤が不安定だと、それに伴って足の動きも不安定になり、腸脛靭帯への負担が増加します。
- 体幹の不安定さ: 体幹が弱いと、ランニング中に体がぐらつき、膝に余計なねじれや負担がかかることがあります。
- 筋力不足・柔軟性不足
- お尻や太もも外側の筋肉の柔軟性不足: 腸脛靭帯は大腿筋膜張筋(太ももの外側の筋肉)という筋肉と繋がっています。この筋肉や腸脛靭帯自体が硬くなると、膝の曲げ伸ばし時に骨との摩擦が増加します。
- 股関節周りの筋力不足: 特に中臀筋などのお尻の筋肉が弱いと、股関節が不安定になり、膝のブレが生じやすくなります。
- 体幹筋力の不足: 体幹がしっかりしていないと、ランニング中に体が左右に揺れ、膝に不必要な負担がかかります。
- 不適切なシューズ
ランニングシューズのクッション性が低い、すり減っている、または足の形に合っていないなどの問題があると、着地時の衝撃がダイレクトに膝に伝わり、負担が大きくなります。
- 硬い路面や下り坂でのランニング
アスファルトなどの硬い路面や、下り坂でのランニングは、着地時の衝撃が大きくなるため、膝への負担が増します。特に下り坂では、膝の曲げ伸ばしがより強調され、腸脛靭帯がこすれやすくなります。
ランナー膝になってしまったら?対処法
もしランナー膝の症状が出てしまったら、まずは適切な対処をすることが大切です。
症状が出たらまずすること(応急処置)
- ランニングの中止・休養: 痛みが少しでもあるうちは、無理に走らないことが最も重要です。炎症が悪化するのを防ぐためにも、勇気を持ってランニングを休みましょう。
- 痛みを悪化させない: 炎症や熱感がある場合に冷やすことは一般的ですが、回復を遅らせる可能性も指摘されています。無理なストレッチはかえって組織を傷つけることもあるため、痛みのある時は避けるのが賢明です。
- 圧迫・挙上: 患部を軽く圧迫し、可能であれば少し高くすることで、腫れを抑え、回復を促します。
痛みを感じたら、専門家にご相談を
「このくらいなら大丈夫」と我慢して走り続けると、ランナー膝は悪化し、回復に時間がかかることがあります。
- 痛みが続く、悪化する
- 日常生活に支障が出る
- 自分でできるケアをしても改善しない
このような場合は、我慢せずに当院にご相談ください。早期に適切な検査と施術を受けることで、痛みの原因を特定し、より早くランニングを再開できるようサポートいたします。
ランニングは素晴らしいスポーツです。膝の痛みに悩まされず、長く楽しく走り続けられるよう、一緒にランナー膝を克服していきましょう!
院情報
Sprout整骨院
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